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童貞見聞録

アラサーのセクシャルマイノリティ童貞野郎が心に移りゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつけるブログ

ネカマのすゝめ

先日、東京まで映画を観に行ったついでに、大学院時代の後輩と飲みに行く機会があった。
いつもの顔ぶれと会っても面白くないので、誰か知らない人を連れてきてくれて良いと伝えておいた。
ちょうどその後輩とは分野も遠かったので、普段聞けないような話が聞けるかもしれないと期待していた。

 

しばらくして後輩から連絡があった。

ネカマの人を捕まえました!!!!!!!!」

 

正直予想外だった。
別の意味で異分野の人だ…

後輩は、普段から僕が変人や変態を好んで面白がることを良く知っているのでこんなチョイスをしたらしい。
素晴らしい。でかした。よくやった。
できた後輩を持てて幸せだ。
思いつく限りの褒め言葉を浴びせて溺れさせたかった。

 

そんなわけで、生まれて初めてネカマ活動をしている人と銀座で火鍋をつつく機会を得た僕は、色々と貴重な話を聞くことができた。
今日はそこで得た感動と後日偶然にもその話とリンクする出来事があったのでまとめておきたい。

 

飲み会当日、池袋で映画を観終えた僕はいそいそと銀座に向かった。
待ち合わせ場所はシャネルの前。
なんでそんなところで…と思いながら丸の内線に揺られていると後輩から少し遅刻するかもという連絡が。
ということは、僕は見ず知らずのネカマという情報しか知らない男性とシャネルの前で出会わなければならないのだろうか。
そもそも、それと気づけるのか。
不安を感じながらシャネルの前に向かった。

 

ついにシャネルの前に出た。
アロハシャツのような派手な模様の衣服を身に着けて、シャネルのショウウィンドウをスマホで撮りまくっている明らかに様子のおかしい人物がいる。

いた。絶対にあれだ。
間違いない。
でも、どうしよう。
とんでもなく話しかけづらい…

幸いなことに遠くから観察している内に後輩が現れ、無事に出会うことができた。
ちなみに当たり前だけれどもネカマの人は予想通りの人物だった。
お店に着いて、お互いの仕事の話などを軽く済ませたのち、本題に入った。

 

まず聞いたのは、何故ネカマをしているのか。
答えは単純で「面白いから」だそうだ。
ご本人は全く性的にはノーマルで、彼女もいるらしい。
興味本位で始めて、徐々にその魅力にはまってやめられなくなったそうだ。
彼の業界でも割と周知らしい。
なかなかの強者である。
余談だが、こんなド変態と付き合える女性はそうそういないから、なるべくなら結婚してその遺伝子を残すべきと強く主張しておいた。
20万までなら出す用意がある。

 

そして僕が一番聞きたかったこと。
SNS上でモーションをかけられたことはあるか。

あるらしい。
それも何度も。

聞いたところによると、どうも中高生が多いらしい。
そして大きなお友達も「俺と子作りしようぜ」といったかなり直接的な文句でDMを送ってくるらしい。
彼は、これらを嬉々として語っていた。
 

話を聞いている内に、段々と、実はネカマって結構素敵な存在なんじゃないかという気がしてきた。
多分、人を救っているのではないか。

 

はっきり言って、SNSで女の子にモーションをかけてくるような中高生やおっさんは、現実世界ではうまくいっていないだろう。
多分、うまく女性と話したりできない。
友達もいないかもしれない。
家族にも見離されているかも。
そんな彼らにとって、ネカマは人生の救いである。
生きる希望である。
他の犯罪に走らせないための抑止力である。

しかも、重要なことは、「本当は女の子じゃない」というところだ。
これがもし、本当の女の子だった場合、モーションをかけることが嫌がらせに変わってしまう可能性が高い。
ネカマだからこそ、こんな風に飲み会の場でネタに昇華されているのだ。

 

ネカマは現実世界に居場所のない彼らに夢と希望と勃起を提供し、彼らはネカマにエンターテインメントを提供する。
何て素晴らしい。
ウィンウィンの関係とは、まさにこのこと。
但し、バレない限り。

 

そんなわけで、僕はその夜、ネカマって世界を救っているな、と感心しながら彼のフォロワーの一人になって家路についた。

 

 

そんな気持ちで日々を過ごしていたころ、最近ハマっている星野源さんのANNで衝撃的な話を聞いた。

 

その日、何故か「毛の話」になって、急遽、毛に関するメールを募集することになって、その中の一つ。
そのメールを送ってきたリスナーは、自分の陰毛を毟って、数本をAVのパッケージに入れてヤフオクで売るのが趣味だとのたまったのだ。
しかもこれで話は終わらない。
このメールが読まれた後、反応が他のリスナーから返ってきて、「あの陰毛はお前のだったのかよ!興奮したのに!!」とのことだった。

 

もう、何もかも目から鱗だった。

まず、AVをヤフオクに出す人間がいて、それを買う人間がいること。
パッケージに陰毛を入れるという発想。
届いた中古AVに入っていた陰毛を、女性の陰毛だと思い込んで興奮できる強めの妄想力。

 

そして思った。
これも、ネカマの亜種かもしれない。

もちろん、ネタである可能性は多分にあるけれども、これも人を救っているかも、とちょっと感動的な気持ちになった。
期せずして、ネカマを軸に二つの話が繋がった瞬間だった。