アメリカ生活も半年が近くなり、英語がとてもうまくなることもなく、良く聞き取れるようになることもなく、あまり話せず聞き取れない状態に慣れてきてしまっている。
恐ろしいことに、それでも割と生活できてしまう。
責任ある仕事をやろうと思ったらそんなに甘くないとは思うが、ただ日常生活を送るだけなら特に困ったりストレスを感じたりすることはほぼなくなった。
鈍感になったと言っても良いかも知れない。
人間というのは調子よくできているもので、慣れてくると自分も海外で暮らしていけるのではないかという謎の期待が生まれてくる。
一応研究者でちょっと特殊は経験も積んでいるので、その気になれば海外の働き口もあるような気はする。
気になるのは実家に置き去りにしている(なんと結局一度も電話をかけていない)両親のこと。
彼らをちゃんと看取ったら、いよいよ海外を考えても良いか、などとたまに妄想している。
そんな風に思うくらいには、だいぶ日本を相対化して見られるようになった。
率直に言って、今の円安は異常だ。
アメリカで生活していて、物価は基本的に日本の2-3倍、少し贅沢をしようと思えば5倍くらい払うことになる。
これはアメリカに限らない。
先日話した中国の方は、日本で買った方が品物が安いので、何度も日本に足を運んで買い物をしていると言っていた。
中国であれば、飛行機代を考慮してもそうなるだろうことは想像に難くない。
今のままの給料基準で日本で暮らすことは、単純に損だと感じる。
それから、日本の気候は、暮らしていくのにあまり適していない。
夏は暑く、冬は寒い。
最近は台風やそれに関連した豪雨で酷い災害が起きているし、地震もしょっちゅう。
アメリカに来て、ほとんど変わらない天気とまったく有感地震が起こらないことに心底驚いた。
もちろんだからこそ、季節感がより感じられる日本が優れているとも言える。
ただ、季節を選んでたまに長期滞在するくらいがちょうど良いのでは?とも思う。
日本で生まれるカルチャー(漫画やアニメ、映画、ゲームなど)は依然として魅力的だが、きょうびWifiさえあればそういったものにアクセスすることは難しくない。
映画館で日本のものに触れられないのは残念ではあるが、絶対無理なわけではない。
アメリカにも日本の漫画本を売っている本屋はあるし、人気の作品は劇場でも上映される。
食べ物(特に外食)とトイレのことを考えると、やっぱり日本に居たいと思ってしまうのだが、それ以外のことはむしろもっと優れている国があると思う。
将来の選択肢を残すためにも、英語はもっとうまくなっておく必要がありそうだ。