童貞見聞録

アラサー超えてアラフォーのセクシャルマイノリティ童貞野郎が心に移りゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつけるブログ

2016-01-01から1年間の記事一覧

ゆく年くる年

2016年が終わろうとしている。 先日友人と今年を象徴する個人的な出来事について話をしていて、自分ならば、まず間違いなくこのblogを始めたことが入るだろうなとぼんやり考えていた。これまで自分が人に言わないようにしてきた部分を、なるべく嘘偽りなく書…

2016年の個人的ヘビロテ音楽備忘録

今年は「シン・ゴジラ」や「君の名は。」、「この世界の片隅に」含めて様々なヒット映画が生まれたことから、各所に「邦画当たり年」というフレーズが並んでいる。僕自身もそのことは否定しないが、個人的には音楽の当たり年でもあったなとしみじみ思ってい…

バケツでごはん

去年の年末位に実家を整理していたら、小学生くらいの頃にかなり愛読していた漫画が出てきた。 csbs.shogakukan.co.jp 一世を風靡した動物占いのイラストの玖保キリコ氏による漫画で全8巻。動物たちが、実は、人間と同じような生活を送っている、という設定…

この世界の片隅に

「この世界の片隅に」の2回目の鑑賞に行ってきた。 konosekai.jp先月、渋谷ユーロスペースで友人と初めての鑑賞。その情報量の密度、完成度の高さ、圧倒的な面白さにうまく感想がまとめられずにいた。そのままパンフレットを購入し、さらに原作も買って読み…

星野源ANNにみる男女平等

昔からラジオは大好きだった。特に中高生の時分はどっぷりとFMラジオにはまり、家に帰ってとりあえずすることと言えば、勉強机のそばのMDコンポのスイッチを入れてラジオを流すことだった。当時は、埼玉県と東京都の狭間くらいに住んでいたため、大体NACK5か…

婚姻届記入例ものがたり~府中編~

割と真面目な内容が続いてしまったので、とびきりバカバカしい最近のお気に入りの遊びを紹介したい。 簡単に言うと、婚姻届の記入例を見ながら、その架空の人物の婚姻の背景を妄想するという遊びである。婚姻届の記入例を見る機会というのはあまりないだろう…

男女の「不平等」

つい最近、気になる報道があった。 www.j-cast.com報道そのものというよりも、この記事に対する世間の反応が、あまりにも自分の考えとかけ離れていたため、気になってしまった。 女子学生を増やすためと言われると疑問符が付くものの、率直に言って、この取…

研究者の人生設計 ~トトロの「お父さん」~

先日、金曜ロードショーで「となりのトトロ」が放送された。子供の頃から何度となく観てきた作品で、ほぼ間違いなく人生で最も観た映画だろう。何なら1日に2回観た日もあったと記憶している。現在「理不尽な運命に懸命に耐える子ども」とか「子供だけが理解…

ハロプロの魅力

前回、自分なりのアイドルの楽しみ方を見つけたきっかけについて、Perfumeを例に記事をまとめた。 tamago-polo.hatenablog.com その際に、ハロプロについてもいつかまとめようと思う旨を書いたけれども、続けて記事にするつもりはさらさらなかった。むしろ、…

アイドルを楽しむ

僕は、かつてアイドルに全くハマらない人間だった。考えてみれば当然である。根本はゲイ寄りのバイで、しかも無性愛者なのだから、いわゆる疑似恋愛のような形のアイドルへのハマり方にははなから向いていない。 世代としては、小学校から中学校にかけて時代…

物語のなかの渋谷

先日、ほとんど衝動的にPS4を購入して以来、時間を見つけては続けていたペルソナ5の1週目をようやくクリアした。素晴らしい内容だった。子どもの頃からホームズよりルパンが大好きだった僕にとって、やはり「義賊」というのは殺し文句らしい。主人公に「東尋…

人間性の回復 ~ 聲の形 × アクト・オブ・キリング

「聲の形」を観てきた。先日「君の名は。」を観に行って、全く乗れなかったということを記事にしたが、こちらはある意味で対称的な作品で、僕にとっては親和性の高いテーマであり、無事に没入することができた。 ただし、こちらも「君の名は。」とは全く別の…

ネカマのすゝめ

先日、東京まで映画を観に行ったついでに、大学院時代の後輩と飲みに行く機会があった。いつもの顔ぶれと会っても面白くないので、誰か知らない人を連れてきてくれて良いと伝えておいた。ちょうどその後輩とは分野も遠かったので、普段聞けないような話が聞…

宇多田ヒカルの日本語詞

宇多田ヒカル女史の約6年ぶりのアルバム「Fantôme」がリリースされた。既に多くの人がこの作品を聴き、素晴らしいレビューが次々と挙がっているこの状況で、これを取り上げることは気がひけるのだけれども、彼女の存在は僕にとっても大きなものなので記事に…

排泄理論

数年前から僕が唱え続けている排泄理論についてまとめておきたい。 排泄理論とは何か。 簡単に言ってしまえば、全ての「気持ちよさ」は、詰まるところ排泄に通じるのではないか、という考えだ。 誰しも、大にしろ小にしろ、トイレで体から老廃物を排出するこ…

生活音から想像してみる

今回、おそらく何度となくこのフレーズを使うことになると思うが、決して僕はストーカー行為を働いているわけではない。単純な好奇心で考え至ったことをまとめているだけである。むしろ、生活音からこのくらいのことまで想像できたよ、ということを知らせる…

PSVRと性癖

どうしてもペルソナ5がプレイしたくて、ついにPS4を買ってしまった。なかなか高い買い物であったけれども、久々に楽しくゲームができていて嬉しい。 ところで、巷ではPSVRの予約が開始されて、にわかに盛り上がり始めている。昔、任天堂がバーチャルボーイと…

音楽の光と影 ~ シング・ストリート 未来へのうた × AMY エイミー

一週間ほど前に、ずっと観たかった映画2本をはしごするために東京に行ってきた。 大学で映画館に頻繁に通うようになった頃、いわゆる名画座というものに出会い、かなりはまった。名画座とは、既に公開が終了した作品を対象に2本あるいは3本立て、オールナイ…

無性愛の理由と原因

なぜ、僕は他人と性的関係を結びたいと思えないのか。僕の性的指向には、何か理由・原因はあるのか。ずっと考えていたことの一つであったけれども、現時点で思っていることについてまとめておきたい。 基本的に、何か強烈なトラウマがない限り、性的指向に理…

君の名は。

世間で評判の良い「君の名は。」を観てきた。 結論から言うと、観たことを強く後悔した。面白くなかったとか作品として駄目だったということではない。むしろ完成度は高かったし、人には勧めたい作品だった。ただ、僕の個人的な理由で、大変辛い気持ちになっ…

学校教材としてのシン・ゴジラ

ようやく「シン・ゴジラ」を観てきた。 すでに、熱量・情報量ともに多い素晴らしいレビューが世に溢れているし、エヴァとの関係や特撮の素晴らしさ、伊福部音楽の有難み、3.11との関係etc散々語りつくされているので、ちょっと視点を変えて感想をまとめてお…

失恋ソング(オリビアを聴きながら×もう君がいない)

僕は失恋ソングと呼ばれるものが嫌いである。 そもそも恋愛経験がない童貞野郎なのだから当然失恋の経験もない、単に感情移入できないだけだろうと言われてしまうかも知れない。確かにそういう部分はあるだろう。ただ、感情移入できないだけであれば「分から…

ハッシュ!

僕は映画館が好きだ。 もちろん映画そのものも好きではあるのだけど、特に映画館という場所がとても好きだ。

「正直さ」と「寛容さ」

僕は子供のころからテレビが好きで、大人になった今でも良く観ている。 最近は、動画サイトやストリーミングサービスが発達して、テレビを持たない人も多いと聞いて少し残念に思っている。「テレビが面白くなくなった」という言葉が聞かれるようになって久し…

バケモノの子

先日の金曜ロードショウで放送された分を、ようやく観ることができた。映画のレビューとして、というよりも、最近思っていたことと重なって、これは書き留めておいた方が良いかな、ということで記事にすることにした。

恋とは

「恋」とか「恋愛」という言葉を辞書で調べてみた。 多くの場合、「相手に惹かれて切なく想う」といったことが書いてある。一方で、新明解国語辞典の第5版には、 精神的な一体感だけでなく肉体的な一体感も得たい といったことが書かれている。恋を、優秀な…

性的指向について①

自分語りの手始めとして、とりあえずテーマのひとつでもある性的指向についてまとめてみたい。

はじめに

僕は童貞である。 それも三十路を目前に控えたそれなりに年季の入った童貞である。 何故こんな事態になったのか。