「聲の形」を観てきた。
先日「君の名は。」を観に行って、全く乗れなかったということを記事にしたが、こちらはある意味で対称的な作品で、僕にとっては親和性の高いテーマであり、無事に没入することができた。
ただし、こちらも「君の名は。」とは全く別の理由で、生半可な批判が許されない雰囲気を纏っている。
軽い気持ちで意見するにはセンシティブ過ぎるテーマ「いじめ」が描かれているからだ。
程度の差こそあれ、多くの人が、いじめの加害者・被害者・傍観者のいずれかを経験している。
かくいう僕も、中1の頃に、いじめと呼ぶにはまだ大人しいものだったけれども、クラスメートから嫌がらせを受けていた。
そして、その後、僕はおそらく傍観者になっていた。
いじめ問題が難しいのは、余りにも一つ一つのケースが千差万別で、正解も不正解も無数にあり、しかもいずれも取り返しのつかない結果を孕んでいるところだと思う。
その問題に、大多数の当事者あるいは元当事者が自らの立場と経験に基づく意見を持っているのだ。
終わりのない「いじめ代理戦争」を展開することは本意でない。
自分の受けた嫌がらせについてはまた別の機会にまとめるとして、今回は、ちょっと別の視点で感想をまとめておきたい。
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