去年の年末位に実家を整理していたら、小学生くらいの頃にかなり愛読していた漫画が出てきた。
一世を風靡した動物占いのイラストの玖保キリコ氏による漫画で全8巻。
動物たちが、実は、人間と同じような生活を送っている、という設定で、人間界と動物界の特異点である上野動物園で働く動物たちを描いた物語である。
基本はサラリーマンもので、中途採用でやってきたギンペーちゃんが、複雑な人間(ペンギン?)関係の中で仕事に恋に奮闘する様が描かれている。
当時アニメも放送されていたはずで、それがきっかけだったのか、両親(二人ともオタク気質)のどちらかが買ったのだろう。
小学生で内容もちゃんと理解できるはずもなかったのに、本当に頻繁に読んでいた。
ちゃんと面白いと思っていたのだから、我ながら見どころのある子供だったと思う。
懐かしくて久しぶりに読んでみると、相変わらず面白くて、しかも大人になった分、一つ一つのエピソードに実感が伴ってくる。
そして、読みながら強く感じたのは、僕の人間観というか人間関係の捉え方の原点は間違いなくここにある、ということだった。
人様から受けた相談に対して、童貞の分際でアドバイスしたり説教をぶったりする際の言葉は、源流を辿るとここに行きつくのではなかろうか、とさえ思える。
作品を紹介がてら、自分がどの部分に魅かれて、どの部分が蓄積されたのか考えてみたいと思う。