童貞見聞録

アラサー超えてアラフォーのセクシャルマイノリティ童貞野郎が心に移りゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつけるブログ

2024年4月28日

連休前半、とりあえず実家に帰って両親の顔を見てきた。
長年自宅介護だった祖母が特養に入所して、もう1月半くらいになるだろうか。
ようやく自分の時間を取り戻し始めて、両親の顔色は悪くなかった。
前に帰った時、オススメの漫画を置いて帰ったのだが、それも二人とも読めたようだった。

それ以上に大きく変化したと感じたのは、庭の様子。
つい先日までは、雑草も庭木も手入れをする時間がなくて伸ばしっぱなし。
隣家に大きくはみ出しているのを見かねて、無理やり僕が刈り入れをしたりしたこともあった。
それが、今回見てみるとあらかた綺麗に整えられていて、ようやくそういうことをする余裕が生まれたのだと少し嬉しかった。
とは言え、やはり二人とも如実に老いてきている。
色々なものへの反応速度が遅くなっているし、心配になるような持病もそれぞれ抱えている。
このまま車を運転させていて良いものか…とか、色々思うところはあったけれど、かと言って実家に戻って支えていく覚悟もなく、中途半端さに軽く自己嫌悪しながら一人暮らしの部屋へ帰ってきた。

それにしても、実家に戻ると何だか食べ過ぎてしまう。
理由はだいたい分かっていて、これまでの習慣から、母の作った料理をどうしても残せないのだ。
母は、好き嫌いや食べ物を残すことを酷く嫌う人で、子どもの頃からかなり厳しく言われていた記憶がある。
朝食の時なんかは、食べないのならば学校になんか行かなくても良い、と言われていた。
当時、父と再婚したばかりだった母の言うことは、僕にとって絶対だった。
そのように強く意識していたかは定かでないが、この人に見捨てられたら生きていけない、位に思っていたと思う。
おかげさまで目立った好き嫌いもなく健康な体になっているので感謝しかないけれど、いまだにその感覚が抜けない。
お腹いっぱいでも、体調が悪くても、母に振る舞われたものはとにかく食べてしまう。
結果、実家から戻る頃は大体胃腸の調子が悪くなっていて、1食くらい抜いて調整する羽目になることが多い。

両親がこの先老いていって、いよいよ放ってはおけなくなった時、再び同居する未来もあり得るだろうか。
かつては一緒に住んでいたのだから無理ということはないだろうが、一人暮らしもそれなりに長くなってきて、両親に限らず誰かと同居することのハードルは上がってきている。
何より、一人暮らしの粗食に慣れきった胃腸が保たないかも知れない。
世の中の誰かと同居して暮らしている皆さんへの尊敬が、日に日に増している。