童貞見聞録

アラサー超えてアラフォーのセクシャルマイノリティ童貞野郎が心に移りゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつけるブログ

2024年12月17日

週末含めて忙しく働いて、ようやく余裕が出てきた。
先日のBLACK FRIDAYで購入した品物も続々と届いているが、梱包も解かれずに転がっている。
折角のディスプレイも未だ活躍していない。

少し前の話になるが、学生の頃に仲良くしていた同じ分野の先輩に当たる方が、研究者を辞めたらしい。
その方は、NatureとかScienceとか、いわゆる花形雑誌にも論文を掲載しているような業界のスター研究者と目されていたような人物だっただけに衝撃だった。
ただ、事情を聞くと、別に研究が嫌になったとか病気になったとかではなくて早期退職、いわゆるFIREだそうな。
以前から株や投資を続けていて、めでたく一生暮らしていけるレベルの資産を手に入れたことから満を持しての退職だったと聞く。
言われてみれば、昔から合理主義の人ではあったので、そう言うこともあるかなと納得させるものがあった。

別に自分は、資産形成のために何かしているわけでもないが、仮に莫大な資産が手に入ったとして、果たして早期退職を選択するだろうか。
50代60代ならいざ知らず、40を前に退職したくなるかと言われると、きっとしないだろうなと思ってしまう。
もちろん、働かずに毎日好きなように暮らしていく生活に憧れる気持ちがないと言えば嘘になる。
けれども、そんな生活を残りの人生いっぱい続けられると到底思えない。
生産だったり労働だったり、何かしらの形で社会に与える行為をして、「そこに居ても良い実感」みたいなものが感じられないと、多分僕は幸せを感じられない気がするのだ。
社畜魂が染み付いていると言われるかも知れないが、働いた対価として得られる報酬で暮らすと言うバランス感覚が狂ってしまうことに、言い知れない恐怖感がある。

と言うような話を、週末に一緒に働いていた同僚にしてみたところ、その彼は、別に資産があって働かなくて良いならずっと家から外に出ずに何もせず暮らせると言っていた。
そう言う人もいるのか、と面白く思う。
自分のように何かしていないと不安になってレゾンデートルを見失う人間もいれば、何もしていないことに幸福を感じる人間もいる。
理解し合えることはないかも知れないが、互いがそれぞれの立場で楽しく暮らせれば良いと思う。