童貞見聞録

アラサー超えてアラフォーのセクシャルマイノリティ童貞野郎が心に移りゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつけるブログ

2023年10月30日

昨日の小旅行の飛行機の中で、ここ半年くらいずっと読みかけだった小説がフィナーレを迎えた。
そんなに長編でもないし、特別難解でもない。
退屈だったわけでもないし、むしろ読んでいる最中は面白いと思っていた。
もっとさっくり読み終わって然るべきだったところ、随分と時間が経ってしまった。

理由ははっきりしている。
電車に乗る機会がめっきり減ってしまったことだ。
首都圏を離れ一人暮らしをするようになってからと言うもの、通勤に公共交通機関を使う機会が無くなって本を開く時間が激減した。
職場では当然仕事をしているし、自宅では家事をしているか映像系の娯楽(テレビや動画配信)に行きがち。
読みたい本が積まれるばかりで、一向に減らなくなってしまった。

このことに、最近とても危機感を持っている。
まず単純に、継続して読めないことで、本の楽しさが損なわれている。
読書のタイミングが飛び飛びになるせいで、しょっちゅう前の筋を忘れてしまって行ったり来たりする。
読む速度が落ちて、長期化にまた拍車をかける。
負のループに陥りつつ最後まで辿り着いても、得られる感動や情報は、何だか希薄なものになる。

もう一つの危機感は、本を読まないことによる語彙の貧困化である。
以前、自分の文章が下手くそになった気がして、ブログに短くても日記をつけることにした、と書いた。
その最近の自分の文章が気に入らない理由の一つが、語彙のパターン化だった。
幾つかの型のようなものがあって、それを切り貼りしている感じ。
普段からもっと色々な文章に触れていれば、引き出しの中のラインナップは、もう少しマシになっていたと思う。

現在の職場で仕事を続ける限り、意識的に取り戻さなければ読書時間を確保することは難しいだろう。
せっかくポケモンスリープのおかげで布団の中のスマホ時間が減らせているのだから、そこを読書に充てれば良いはずだ。
ところが、一日の終わりの疲労した頭だと、やはり読書の効率が悪い。
要するに、すぐに寝落ちしてしまう。
どうやら読書は、比較的カロリー消費の多い趣味のようで、それなりの元気が残っていないと集中力が持たない。
歳をとったせいなのかも知れないが、何とも情けないことだ。
そもそも、毎晩そんなに疲れた状態になっていることに問題がある、とも言える。
読書に限らず、そろそろワークライフバランスについて真面目に考えるべきタイミングなのかも知れない。