仕事のためによく歩いた一日だった。
朝から珍しく電車に乗って出張し、自分の研究に関する発表をする必要があった。
午前中で引き上げて午後は職場に戻る必要があったので、とにかくバタバタと忙しなく移動する日になった。
さて、久々に研究内容を外部の人に説明する機会だったのだが、質疑応答でまたいつもの悪い癖が出てしまった。
とにかく自分は、沈黙が苦手らしい。
何か聞かれると、考えがまとまる前に話し始めてしまう。
何なら話ながら考えをまとめている節さえある。
見切り発車で話し始めるので整理されておらず、当然相手は混乱する。
酷い場合だと、答えている最中にそもそも何を聞かれていたのか分からなくなる。
学生時代に指導教官から散々指摘されたことなのだが、卒業からもう10年近く経っていると言うのに治っていない。
三つ子の魂百までとは良く言ったものである。
午後の仕事で、会議の議事録を作る仕事があったのだが、録音を文字に起していると良く思う。
やはり自分の発言はまとめ難いと。
多分、自分の声を聞くのが嫌だというだけでなく、そもそも発言にまとまりがないせいもありそうだ。
人によってはきちんと順序立てて話していて、聞いていても分かりやすいし、当然文字に起こすのも容易い。
かくありたいものだと思いつつ、実際どうしたら良いのか、解決策が浮かばない。
1日を通して自らの不出来が露わになった気がして、少し気が滅入っている。