童貞見聞録

アラサー超えてアラフォーのセクシャルマイノリティ童貞野郎が心に移りゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつけるブログ

2024年9月16日

三連休の最終日、いつものように書類仕事をこなしながらのんびり過ごして終わった。
お昼に近所のスパイスカレー店で食べたチキンビリヤニが美味しくて、それだけでちょっと良い休日を過ごせた気持ちになった。

連休前半の週末は、また実家に帰っていた。
施設に入っている祖母にも会いに行ったが、どちらかと言うと海外出張の土産を渡すことを口実に、両親の様子を見てくるのが目的だった。
年老いたとは思うものの、猛暑の割には思いの外元気そうで少しだけ安心した。
放っておくとエアコンをつけずに過ごそうとしたり、雨の後の川の様子を見に行こうとしたりするので、口うるさく小言を浴びせておいた。

さて、祖母がついに施設に入ったことで多少の余裕ができたせいか、父親もようやく自宅の片付けができるようになったらしい。

父親は、仕事関係でもプライベートでも、とにかく資料を全てプリントアウトしてファイリングし、自分の作業エリアに置きたがる。
その中には、前々職くらいの資料だったり、大昔の税金関係の受領証だったり、高校の非常勤講師時代に作ったテスト問題だったり、もう絶対に使わないだろうものも沢山ある。
どんどんとそうしたゴミが山積して、彼のスペースは畳3畳ほどを占領している。

単にゴミが溜まっているだけならまだしも、その中に、実は重要なものが隠されている場合がある。
例えば、資格の免許状。
10年くらい前に、コピーしか見当たらないと言って大騒ぎしていた。
そして、預金通帳やカードの類。
これは大事だからと言って小さな袋にまとめて置いておくのだが、その袋の上に新しい地層ができてしまうともう見つからなくなる。
そうして行方が分からなくなった口座が幾つかあるという話だった。
大事にしまっておいて失くすので、前世はきっとリスに違いないと言われている。

この度、それら重要物の大捜索が行われたらしい。
捜索の結果、本丸の通帳やらカードやらは見つからなかったらしいが、過去の取引や明細が発掘されたらしい。
仕方がないので、心当たりの実印と過去の明細に書かれた口座番号などの情報をまとめて、銀行まで再発行手続きに行ってきたと言う。
すると、なんと結構な額が口座に残っていることが判明したらしい。
さらに、その場で調べてみると、他にも死蔵している口座が複数見つかり、それぞれに小金が入っていた。
と言うことで、ないと思っていた泡銭が手に入ったせいか、父の気が大きくなっていた。
この金でちょっと良い温泉に行こうなどと偉そうに話していて、我が父ながらシンプルな人だと少し呆れてしまった。
ただ、今回のことで味を占めたのか、片付けには意欲的なようで、それは良かったと思いつつ、振り込め詐欺などに騙されやしないか心配している。

今のところ大事なものをしまい失くした経験はないけれど、いつかそんな日が来るのではないかと戦々恐々としている。
今日書類仕事をしながら、全く整理されずに雑に管理されているPCのフォルダを見て、また不安が大きくなった。
重要なデータの場所が分からなくなって、検索しても見つからなくなったら…?
ファイルのドラッグ&ドロップで、良からぬ場所に落としてしまったら…?
最も信用ならないのは、いつだって自分だ。