童貞見聞録

アラサー超えてアラフォーのセクシャルマイノリティ童貞野郎が心に移りゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつけるブログ

ハロプロの魅力

前回、自分なりのアイドルの楽しみ方を見つけたきっかけについて、Perfumeを例に記事をまとめた。

tamago-polo.hatenablog.com

その際に、ハロプロについてもいつかまとめようと思う旨を書いたけれども、続けて記事にするつもりはさらさらなかった。
むしろ、先週金曜に「となりのトトロ」がロードショーされたことを受けて、草壁家のお父さんを例に研究者の就職事情みたいことを書いてみようかと考え始めていた。
そんな矢先、とんでもないニュース(少なくとも僕にとっては)が飛び込んできた。

www.oricon.co.jp

ハロプロには時折、最早「女傑」と呼ぶに相応しい、とんでもない人材が現れる。
僕にとって、彼女はその筆頭だった。
バラエティでの立ち居振る舞いで「ぶりっ子」だの「イラドル」だの世間では散々な言われようだったが、そんなものは織り込み済みで、誰よりも自分を客観視し、誰よりも冷静に状況を判断して、自らの責任の下で一つ一つ選択してきた人だったと思う。

彼女に教えてもらえる幼児はとても幸運だ。
僕は、政治家、殊にタレント議員に対して滅べばいいと思うレベルの嫌悪感を持っているが、彼女がもし政界に打って出ることがあったなら、投票するかもしれない。
それくらいに、一人の人間として尊敬している。

そんな彼女の引退に敬意を表して、今日は僕なりのハロプロの魅力をまとめてみようと思う。

 

ハロプロが気になり始めたきっかけは、実は普通にモーニング娘。だった。
全盛期だった中学生の頃には全く興味を持たなかったのに。

 

最初に気になったのは、2013年のシングル「Help me!!」だった。
YouTubeで話題になっていて何となくMVを観て、良い意味で容姿に統一感がないところに、とても好感を持った。
そこからちょっと調べ始めて、私が好きになった原因は9期メンバーに凝縮されていることを知った。

 

9期メンバーは、譜久村聖生田衣梨奈鞘師里保鈴木香音の4名だが、この期の絶妙なバランスといったらない。
この4人は容姿もスキルも性格も、すべてが全く異なっている。多分、本来気も合わないと思う。
モーニング娘。の同期として集められなければ、一生互いを別の世界の住人として言葉を交わすこともなく、そして互いの世界が広がることもなく過ごしたであろうことは想像に難くない。
ももちと並ぶ女傑・道重さゆみの下で、多少の摩擦を経験しながらも、友達みたいな生易しい馴れ合いじゃなく互いに成長していく様は本当に素晴らしかった。

9期が面白いのは、お互いに世界が違って言語が異なるので、コミュニケーション不足による冷戦状態みたいな感じになるところだ。
対して10期はある意味で互いに似ているので、拳を交わして絆を深める少年漫画みたいな雰囲気がある。
結局、9期はいわゆる仲良しではなかったのだろうけれども、代わりにドライだけど絆は強い理想的な職人集団のようなものを見せてくれたと思っている。
絶妙だった4人のバランスも、鞘師さんが抜け、鈴木さんが抜け、だいぶ形が変わっている。
「卒業」というシステムも、昔は意味が分からなかったが、何とも言えない儚さみたいなものを纏わせていて、だいぶ面白さが分かってきた。

 

これを手始めとして他のハロプロのグループを眺めると、9期のような面白い関係が結構あちこちに見られることを知った。
アンジュルムの2期、Juice=Juiceなんかも面白い関係だと思う。
しかし、僕の中で至高と思うグループは、やはりBerryz工房だ。

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もう見た目からして素晴らしい。
この統一感のなさ。
ももちがこの中では薄まるレベルの強烈な個の集まりである。
本当に、小学生当時の彼女たちにあったわずかな凹凸を見出してこの状態に仕上げるつんく♂氏の手腕には感嘆しかない。
惜しむらくは、もう少し早く(できれば「Want!」くらいには)彼女たちに気付いていたかった。

 

実は、現在はハロプロをそれほど熱く追いかけてはいない。
元々、音楽が好きでハマったわけではないというのも大きいのかもしれない。
Berryz工房が活動を停止し、℃-ute解散が決まり、娘。9期も残り二人でアンジュルム2期も田村さんが卒業してしまった。
モーニング娘。は、かろうじて少し追いかけていて、12期メンバーも尾形さんや野中さんと面白そうな人材はいるものの、このままお気に入りの生田・石田・小田の田ラインが消えていったら、本当に離れてしまうかもしれない。

と言いながら、また何かをきっかけに再燃するかもしれない。
何故なら、ハロプロはやはり、人材の宝庫だからだ。
その人材たちがどのように相互作用し、どのように成長し、どのように着地していくか。
現場に通っているわけでもないし、完全に俄かのライトなファンであるわけなので、気楽に眺められるのはむしろ良い点かもしれない。