童貞見聞録

アラサー超えてアラフォーのセクシャルマイノリティ童貞野郎が心に移りゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつけるブログ

2023年9月13日

今日はとにかく怒ってばかりの一日だった。
正確に言うと、怒りを伝えなければいけない出来事が多い一日だった。

30代も半ばを過ぎて、仕事でも割と大きな契約に関わることが増えている。
チームで仕事をしていて、代表して相手業者と交渉することも少なくない。
仕様書を作成して、契約書を交わし、大型の装置を作ってもらう。
それなりにやりがいもあるし、実験装置が組み上がっていくことは喜びなのだが、と同時に緊張感も増えてきた。
コミュニケーション不足による行き違いや勘違いで損害が出る規模が、のんびり個人研究をやっていた頃とは桁違いに大きい。

そんな中、とある業者が不義理を働いた。
具体的に言えば、納期ギリギリになっての大幅な遅延と事前連絡のない納品物の瑕疵である。
大幅な工程変更と調整に走り回って辻褄を合わせ、瑕疵については幸い大きな問題にならなそうな類のものだったため飲まざるを得なくなった。
チームメンバーも怒っていたし、僕も怒った。
チームを代表する立場としては、誰よりも怒って対応しなくてはいけないとも思った。

以前、このブログで書いたことがあるが、僕は怒りを爆発させて相手に伝えることがとても苦手だ。
なるべくなら穏便に済ませたいと思うタイプだし、気分転換が異常にうまくて怒りが持続しない。
それでも、今回ばかりは立場もあって怒らねばなるまい、と言うことでそれを伝えるメールを書くこととなった。
のは良いけれど、驚くほどに筆が進まない。
それほど長いメールでもなかったはずなのに、書いては消し書いては消し、結局1つのメールに1時間近くかけてしまったと思う。

メールを送ってすぐ、先方の営業のトップの方から電話があってまずは謝罪。
後日、謝罪と説明のために会ってほしいと言う。
正直に言うと、これが一番頭にきたかも知れない。
謝罪をされたって納品物の瑕疵がなくなるわけではない。
向こうだってわざわざ出張してくるのでそれなりの労力をかけるわけだけれど、1時間唸って送ったメールと不毛な謝罪とが天秤にかけられたような気がしてしまった。
謝罪したという事実を作りたいのかも知れないが、こっちだって暇じゃない。
と言うか、誠意を示すってそう言うことじゃないよ、と思ったのだった。

日記を書いていたら、もう少し怒りを伝えるのもうまくなるのだろうか。
先日の科研費とは全く違う場面で、改めて自分の文章力をもどかしく思った。