童貞見聞録

アラサー超えてアラフォーのセクシャルマイノリティ童貞野郎が心に移りゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつけるブログ

2023年10月11日

藤井聡太七冠が、今日、藤井聡太八冠になったそうだ。
ついさっき、ニュースを観ていて知った。
地元では、当然八冠を達成するだろうということで、くす玉から紅白饅頭までばっちり準備して待っていたらしい。
ほぼ勝つことが期待されていない、対戦相手の永瀬王座の立場よ…と思わずにはいられなかった。
と言いながら、僕自身は特に将棋に思い入れもなく、藤井聡太氏の凄さも本当の意味では分かっていない。
ただ、彼をめぐる一連の報道では、少し思うところがあった。

具体的に言うと、対局中の食事に関する報道である。
彼の活躍が報道されるときに、いつしか、必ず「勝負めし」なるものが一緒に紹介されるようになった。
今回も、寿司盛り合わせを昼食に頼んだということでニュースになっていた。

news.yahoo.co.jp

こうした報道が盛んにされていた頃、批判的な意見をよく目にした。
将棋の内容は難しいから、視聴者に伝わりやすいものに逃げて報道機関自身の力不足を隠している…とか。
昔からの将棋のファンで、本当の意味で彼の強さや記録の価値を理解している人にとって、食事にばかり注目が集まることは歯痒いことだったろうと思う。
棋士の皆さんの努力が穢されるように感じて怒ってしまう気持ちも、分からなくはない。
しかし、実を言うと僕は、これらの報道を肯定的に捉えていた人間の一人だ。
正確に言うと、僕の場合は藤井聡太氏に限らず誰の昼食の内容でも知りたいので、もっとこうした報道が増えれば良いのにとすら思っていた。

昼食には、その人物の人となりが少なからず現れると思う。
体に気を遣っているのか、それとも好きなもので固めているのか、洋食なのか和食なのか中華なのか、量は多いか少ないか、食べ方は綺麗か、etc
映画の食事シーンだって、人物像やキャラクター間の関係性を示す描写として、非常に大きな情報量を持っている。
だから、気になる著名な人物の食事は、誰だって知りたい。
ましてやその職業が、自分とはまるっきりかけ離れた棋士だったりすれば、当然興味がある。
棋士に留まらず、アスリートでも芸術家でも警察官でも風俗嬢でも、どんな昼飯を食っているかなんて気になるに決まっているのだ。

もちろん、他の重要なトピックの時間を削ってまで報道して欲しいとは思わない。
しかし、少なくとも、昼食の報道を全く止めるべきとは思わないので、今後もネット記事みたいな形で残して欲しい文化の一つだと思っている。
そして可能なら、他の著名人にも是非拡張していただきたい。
NHKに「サラメシ」などと言う番組があると言うことは、同じような考えの人間が少なからずいると言うことではあるまいか。

www.nhk.jp

ランチをのぞけば 人生が見えてくる

録画するほどでもないけど、やっているとついつい観てしまう番組BEST5には入るだろう。

ちなみに、藤井聡太七冠と激闘を見せた永瀬拓也王座だが、今日は昼にも夜にも同じビーフカレーを召し上がったそうだ。
よほど口にあったのか、あるいは疲労して選ぶのが面倒だったのか、元々食事にそれほど興味がないのか。
こんな情報だけで、やっぱり結構楽しめてしまう。