童貞見聞録

アラサー超えてアラフォーのセクシャルマイノリティ童貞野郎が心に移りゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつけるブログ

2023年10月6日

今日は、悪い癖が出てしまった。

僕は、人間という生き物は、完全に服装自由だと思っている。
極楽鳥が美しい飾り羽根でセックスアピールをするように、毛のない僕らは服を纏って自己表現をする。
似合う似合わないもどうでも良くて、ただ、本人が良しとする格好をするべきだと思っている。
特に研究者なんかは、それが社会的にもある程度許されている珍しい職業の一つだ。
だから自分も、仕事場にお気に入りの変なTシャツを着ていくし、推しのライブグッズもどんどん取り入れている。

今日、普段割とかっちりした服装が多かった同僚が、珍しく蛍光色の派手なシャツを着ていた。
僕はそれが嬉しくて、それを話題に出し過ぎた。
いや、いじり倒したと言った方が正確だろう。
全く悪気はなくて、むしろ褒めていたつもりだったのだけど、おそらく彼はそう取らえなかった可能性が高い。
きっと馬鹿にされたように感じたと思うし、もしかしたら二度と同じ格好はしてきてくれないかも知れない。

こう言うことは割と良く起こる。
僕は、予定調和が崩れてその人の人間性が顕になる瞬間がとても好きなので、どうしても「おや…?」と思った時にその感動を抑えられない。
僕は愛しい気持ちでいっぱいなのだけれど、きっと本人にとっては恥ずかしいことで、不快感すら覚えている可能性がある。
実際、何度か怒らせてしまったこともある。
多様性を愛しているつもりが、僕自身が多様性を破壊してしまっている。
観測が系に与える影響をどうしても拭えない、何だか物理学の原理めいたものを感じてしまう。

自分で書いていて思ったのだが、単に僕の性格が悪いだけかも知れない。
気になるもの、心惹かれたものに出会っても、それをちゃんと胸に留めて大自然を守る努力をすべきだろう。
その人の尊厳と、自分自身のこの先の楽しみを守るために。